音楽/楽器演奏
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東京大学 フィロムジカ交響楽団
フィロムジカ駒場祭演奏会
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駒場祭では、2024年12月27日に行われる予定の「第61回東京大学フィロムジカ交響楽団定期演奏会」で演奏予定の3曲を一部抜粋でお届けいたします。
・チャイコフスキー / イタリア奇想曲 作品45 より 一部抜粋
・リヒャルト・シュトラウス / 交響詩『ドン・ファン』 作品20
・シベリウス / 交響曲第2番ニ長調 作品43より 第3, 4楽章より 一部抜粋
チャイコフスキー / イタリア奇想曲 作品45(一部抜粋)
もともと『民謡旋律によるイタリア組曲』という名前がつけられていたこの曲は、彼が幾度かのイタリアへの紀行の際に着想を得て、そこで耳にした旋律や、出版されている民謡集からモチーフ(全部で5つ)を採って作られている。奇想曲 capriccio とは、形式にとらわれない自由な作品の意味である。
冒頭のオーボエによるセレナータ「茶色い三つ編みの美しい娘さん」をはじめとして、さまざまな楽器によってモチーフが順番に提示される。軽快なタランテッラを間にはさむと、セレナータが総奏でのびやかに再現されたのち、またタランテラ調にもどると最後は軽快にしめくくられる。調性、主旋律を担う楽器群、テンポや拍子の目まぐるしい変化が特徴的で、町の中で聴こえてくるさまざまな旋律を思わせるようなまさに「奇想的」な作品。
リヒャルト・シュトラウス / 交響詩『ドン・ファン』作品20
後期ロマン派の巨匠、リヒャルト・シュトラウスにおける初期の傑作である交響詩『ドン・ファン』は、詩人レーナウが遺した断片的な原稿を元に作曲された。ドン・ファンとは17世紀のスペインに生きたとされる伝説上の人物である。その伝説の筋書きは、好色家だったドン・ファンが貴族の娘を誘惑して、挙句その父親を殺してしまい、父親をかたどった石像によって地獄に引き込まれるというものである。
3オクターブもの音域を一息で駆けのぼる有名な旋律が『ドン・ファン』の開幕を告げる。これを皮切りに、曲中ではドン・ファン自身の奔放な性格、生命力に溢れた躍動感が十二分に表現され、ドン・ファン自身が求めてやまない女性の理想像とともに動的なコントラストを生んでいる。ところで、唐突に復讐を受けて呆気なく退場する元の伝説とは異なり、レーナウの詩におけるドン・ファンは、自らの没落を認識し、自身の最期を予感する様子が見て取れるのだという。憂愁の感を背後に含みつつ刹那的な悦楽に身を投じるのが、いわばレーナウ的ドン・ファン像であると言えよう。力みなぎる生の領域から内省的な死の領域へ、音楽の大転換を感じていただければ幸いである。
シベリウス / 交響曲第2番ニ長調 作品43より 第3・4楽章(一部抜粋)
後期ロマン派・近代において活躍したフィンランドの作曲家・シベリウスによる交響曲第2番は、30代の彼がイタリア滞在を通じて得た着想をもとに、1901年に作曲された。「魔法がかった国」と本人が評した通り、雪国で生きる彼には南国イタリアは興趣の尽きぬ地に映り、情緒的な波のモチーフや、ドン・ファン伝説をはじめとする逸話的題材が取り入れられた。本公演で演奏する第3・4楽章においても、この情緒的息遣いを看取することができる。
本曲は、第3楽章から第4楽章の第1主題へ休みなくなだれ込むという大きな特徴があり、これは同様の形式をとるベートーヴェンの《運命》と同様、混沌を抜け出して勝利の確信へと至るという様相を想わせる。第4楽章の第1主題は簡明な形であるものの非常に情緒的に映るが、これは重暗く執拗に続く第2主題がゆえんである。
企画公開時間・場所
11月24日(日) 09:25〜10:25
900番教室
注意事項
録音禁止
撮影禁止
カンパ制
駒場グランプリ投票
企画のオンライン公開
フィロムジカ駒場祭演奏会
イタリア奇想曲、交響詩『ドン・ファン』、シベリウスの交響曲第2番の3曲を、迫力満点のフィロムジカサウンドでお届けします。
録音禁止
録画禁止
11月24日(日)
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配信期間
終日公開企画出展団体の紹介
「東京大学フィロムジカ交響楽団」は、東大を中心に30以上の大学の学生総勢約180名からなるオーケストラです。 楽団名(Philomusica)は、ギリシャ語の”philos(愛)”とラテン語の”musica(音楽)”に由来しており「音楽を愛する」という思いが込められています。 団員たちのバックグラウンドは様々でも「音楽を愛する」気持ちは等しく、共に音楽を作り上げていくことは、非常に楽しく幸せな活動です。 私たちは小笠原吉秀先生のご指導の下、年2回の定期演奏会に向けて練習を重ねています。他にも五月祭・駒場祭での演奏や団内でのミニコンサートなど、小編成の室内楽の演奏も行っています。 演奏曲の選出や、演奏会の実施等はすべて団員によって行われており、団員が主体的に運営しているオーケストラです。 入団は学年問わず4月に受け付けております。詳しくは公式HP(https://ut-philomusica.com)をご覧ください。
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